老後の生活に備えるためには、
退職金を老後資金の中心として確保することと併せて、
退職後も年金受給までは働くことが望ましいでしょう。
退職金は一時に得る収入としては
人生最大となることもある多額のお金です。
そのお金をどう使うか。
住宅ローンを早めに繰り上げ返済し、退職時を目処に完済できればいいのですが、
住宅ローンや教育ローンが残っている場合は、
一部を繰上返済や完済のための資金に充てることも考えられます。
その残り、もしくは全額を年金収入を補う生活の糧として貯蓄したり、
運用を考えたい人もいるでしょう。
生活に不自由がなければ、子どもや孫のために少しでも残しておきたいと思う人、
または夫婦での旅行や趣味など自分たちの楽しみの費用に使いたいと思う人、
その希望の形は様々でしょう。
退職後は退職金等の蓄えた老後資金を減らさないために、
年金受給までの間、生活費程度の収入を確保することも大切になります。
少し昔ならば、仕事を心置きなくリタイアできて、
子ども達もすでに自立した時期であった60歳。
しかし、平均寿命が延び続ける現在、今の60歳はまだまだ現役で働ける年齢でありながら、
年金を満額受給するためには、後5年も待たなければならないという、
中途半端な年齢となってしまいました。
もちろん、例えば、大手企業に勤めるサラリーマンであれば、
退職金だけでも、悠々自適な老後が送れるだけの金額がもらえるかもしれませんし、
逆に自営業などで、夫婦共に国民年金にしか加入していないような場合は、
老後に準備しておくべき金額も増えます。
ただし、自営業では、定年がないのが強みとも言えます。
60歳以降も働けば、老後資金を無理なく貯めることができるでしょう。