定年後に田舎へ移り住むライフスタイルは、一番無理がありません。
多くは田舎物件を買ってもお釣りがでるぐらいの貯蓄を持っていて、
移住のネックとなる仕事探しの必要もありません。
田舎ではお金を使う場所が少ないので、
消費生活を改めれば年金でも十分にやっていけます。
しかし、問題点もあります。
まず、老後の田舎暮らしは夫婦での移住が基本となります。
そこで夫が強引に移住を決めたり、
子どもに相談しないで行動すると、
のちのち問題が起こるケースが多いのです。
妻がノイローゼだったり、
子どもに呼び戻されるといったケースも結構あるのです。
奥さん主導の場合はスムーズに進みやすいのですが、
実際は夫だけが乗り気だというケースも少なくありません。
そこで、妻への説得が最大の課題となります。
夫婦の力関係は十人十色ではありますが、
説得に成功した人の話を聴いていると、
田舎暮らしの専門誌を持ち帰ってさり気なく読ませたり、
「都会に住む子どもに田舎を創ってやろう」
「健康的な生活をするには田舎がいい」
と粘り強く会話を続けてきたケースが多いようです。
それでも相手が折れない場合は、夫婦でイベントに参加するのも手です。
田舎では農業体験や村おこしイベントが各地で開催されていて、
地元の人とふれあうことで先入観もほぐれてきます。
最悪、夫が単身で移住するケースもありますが、
それはあまり良くありません。
移住先で、「あの人は訳ありなのだろう」
と余計な腹を探られることにもなりかねませんし、
一方が通って関係を維持できればいいのですが、
次第に疎遠になって熟年離婚に至るケースもあります。