熟年離婚は、圧倒的に妻側から言い出されることが多いです。
つまり、熟年離婚を避けるには、
まず妻の考えていることを知ることが第一歩。
60歳にもなって今までの生活を清算し、
新しい生活を始めるのは大変です。
それほどに大きな犠牲を払ってまで離婚するのはなぜなのでしょうか。
熟年離婚の主な原因は、家事を手伝わない、暴言をはく、甲斐性がない、
夫の浮気、酒癖の悪さ、暴力、借金などが考えられますが、
それらのことで、妻が離婚を考えるようになったのは、昨日今日のことではありません。
早い人では、結婚したその年から離婚を考えている人もいるのだそうです。
ということは30年以上前ということです。
熟年離婚を訴える妻に共通していることは、
「夫は、私を一人の人間として認めてくれなかった」ということが多いです。
いわゆる熟年離婚の夫は、ほとんどが仕事人間です。
「会社で出世することこそ、男の甲斐性」と信じていました。
それはいいのですが、
「それと比べて妻が家庭でやっていることは大したことではない」、
「妻が自分のために犠牲になるのは当然」という考えを持っている夫も多いのも事実。
よく言えば、夫の甘えが熟年離婚の原因なのです。
熟年離婚される夫に共通しているのは、
「自分が食べさせてやっている」という意識です。
言っている本人は大したことはないと思っていても、
言われた側は非常に傷つく言葉です。
これは、れっきとした言葉の暴力です。
今60代の妻というのは、戦前の生まれで、
古いタイプの女性が多いので、夫が家事や育児を手伝わないからといって、
すぐに不満を募らせるということはありません。
妻が夫にわかってほしいのは、
妻にとっても人生は一度しかない、かけがえのないものだということです。
熟年離婚の妻は、これまでは自分の人生を犠牲にして夫に仕えてきたが、
せめてこれから先は誰にも束縛されず、
のびのびと自分の好きなように生きていきたいと心の底から願っているのです。
だから、離婚を決心したのです。