私の祖母(88歳)は、ずっと布団を使って生活してきました。
と、言うのも、昔ながらの和風の家で、ベッドよりも布団のほうが部屋に調和して合うからでしょう。
ですが、ベッドのほうが、立つ際には便利なのです。
これは祖母自身が一番実感していることなのですが、ベッドのほうが足腰の負担が軽減されるということです。
祖母は、足の怪我入院をしたことがあるのですが、その時に、ベッドの便利さを身をもって体験したそうです。
布団は毎日たたまなければ、床に湿気がこもって、カビが発生してしまいます。
床だけではありません。布団にもカビが発生しまいます。
もしも、カビのせいで布団を取り替えるとしたら、その出費は家計には苦しいですね。
実は祖母の寝室は、布団が万年床になっていて、ずっと敷いてあるままなのです。
元々億劫な性格なのですが、年齢的には毎日の布団の上げ下ろしは身体にきついのだそうです。
そして、気付いた時には万年床となってしまっていました。
入院中に祖母の家を掃除したのですが、案の定、布団の下はカビだらけで参ってしまいました。
ここまでの話の流れで行くと、ベッドのほうが、合理的に感じられるでしょう。
そうなのです。ベッドのほうが本当に合理的なのです。
ですが、ひとつの問題があります。
それは和風の部屋には調和しづらいということです。
どうしても、部屋の印象の方を優先してしまい、祖母はベッドを使うことに踏み切れません。
それもそうです。毎日使う部屋ですので、部屋の印象はとても大切です。
部屋は第一に、落ち着きを感じられるようにしなければいけませんね。
このジレンマのせいで、祖母の思考はまさに袋小路に追い詰められてしまいました。
我々家族は、ベッドを使ってもらえるとありがたく、衛生的にも安心できるのです。
この、ベッドにするか布団にするか、という決断は、皆さんにとっても重要かもしれません。
迷いどころですね。
祖母の場合は、結局今でも万年床で、家族はもう説得を諦めてしまっています
(次の布団を買い直すお金の準備もしています。)。
ベッドには、籐のベッドもあり、和室によくマッチするものもあります。
祖母は、部屋の印象を優先するのと(客間でもないのに)、
床に直に布団を敷くことを貫く人ですので、籐のベッドも拒みました。
ですが、籐のベッドはとても便利だと感じています。
皆さん、いかがでしょうか?
高齢になると、足腰により配慮する必要が出て来るでしょう。
その際に、毎日使う寝床はどうするのか、大きなポイントとなります。
祖母の経験がお役に立ちましたら、幸いです。