公的年金の支給開始年齢の引き上げや、
一方的に、支給額が引き下げられることが重なり、
高齢者の医療や介護の費用の負担はますます増えています。
そのため、高齢者にとって、老後の生活費をどうやって工面するかは、
大変切実な問題でもあります。
そこで、持ち家を担保にして、老後の生活費を借り入れ、
亡くなるまで完済しなくてもいいという制度ができました。
これを「リバースモーゲージ(逆抵当融資)」といいます。
もし、持ち家を売却すれば、お金を作ることはできますが、
もうそこで暮らすことはできなくなってしまいます。
しかし、この制度を利用すれば、家は担保に入れるだけですから、
お金を借り入れた後も、所有者は、そこに住み続けることができるのです。
そして、原則として、亡くなるまで借り入れたお金を返済する必要もないため、
できた負債は、利用者の亡くなった時に、担保とされた不動産を処分することで、
借り入れた全額を一括で返済することが予定されています。