「子どもが社会に出る前に夫にもしものことがあったら・・・」
と高額な生命保険に加入している人も少なくないでしょう。
でも、老後の資金に不安を感じたら、まず抑えたいのが支出、
とりわけ、そのトップが生命保険の見直しです。
万が一、夫が亡くなったとしても、子どもが18歳になるまでは遺族年金が出ますし、
夫が会社員であれば、遺族厚生年金も受け取ることができるはずです。
そもそも、日本人で40代から50代の間に亡くなるような人はほとんどいません。
起こる可能性の低い事態に備えて、毎年高額な掛金を払い続けるよりも、
その分を貯金した方が確実だと思います。
単身者の場合は必要な死亡保障は葬式と死後の始末代の300万円程度です。
それよりも医療保障のほうが大切になるでしょう。
また、老後の生命保険ですが、基本的に定年後は不要ですので解約してしまましょう。
死亡保障は、一家の働き手が亡くなったときの収入源をカバーするものだからです。
老後は、夫の有無に関わらず、年金がもらえます。
保険の見直しをするには、今の契約を生かす方法と、
解約して新しい保険に加入する方法があります。
今の契約を生かす場合は、死亡保障額を減額して、医療など必要な保障を厚くするか、
いらないオプション部分を見直す特約の解約が一般的です。
解約して別の保険に変更しようと思ったときには、解約前にチェックしておきたいことがあります。
それは、その保険にいつ入ったのか、ということ。
加入したのが1996年3月より前であれば、いわゆるお宝保険の可能性が高いのです。
お宝保険というのは、加入時に運用利回りが高かった保険のこと。
96年4月以降、予定利率はガクンと下がったのですが、
その前に契約したものなら、その高い利率が一生続くのです。
運用利回りがいいので、かなり増えているはずです。
解約せずに続けた方がいいでしょう。
お宝でない場合は見直しを考えてもいいでしょう。
保険期間のタイプには終身型と定期型の2種類があります。
終身型は死亡するまで保障のある保険で、保険料は一般的にはずっと変わりません。
一方、定期型は保険期間があらかじめ決まっていて、所定の期間が過ぎれば契約は終了します。
保険期間が少ないので料金が安く、その後も自動更新できるものもあります。