年をとってからお金がないと惨めだから、
できるだけ節約しておこうという方はたくさんいます。
退職金をさらに増やしたいと、
財テクの研究をしている人もいるでしょうし、
老後は子どもと一緒に暮らしたいからといって、
二世帯住宅を建てるために必死で資金を準備している人もいるかもしれません。
また、最近では、老後は一人で暮らすより、
気の合った何人かで一緒に暮らしたいという人も出てきています。
女性が何人かでマンションを購入し、そこで共同生活をしようというのです。
それぞれが、これまで歩んできた人生を振り返り、老後の生活設計を立て、
必要な準備をしていくことは大切なことです。
しかし、お金の問題とは別に、認知症の問題までも考えている人は少ないといえます。
せっかくの蓄えがあっても、ボケてしまったら預金をおろすことも、ローンを支払うこともできなくなります。
財産管理には、自分が万が一、認知症や病気になって
判断能力が低下した時のことも含めて考えておく必要があるのです。
なお、第三者に万が一の場合の財産管理を頼む場合、弁護士に委任することができます。
財産管理という言葉のイメージからすると、預金や不動産などの財産の管理だけと思われますが、
しかし、認知症になったり体が不自由になったときに、預金の管理だけやってもらっても、
高齢者は生きていけません。
ここでいう財産管理とは、高齢者が判断能力が衰えたり体が不自由になったときに、
その財産を有効に活用して、高齢者の生活をバックアップすることです。
具体的には、預金などの財産管理はもちろんのこと、
家賃や公共料金の支払、介護サービスの依頼、介護保険の手続き、
有料老人ホームの入居契約、医療契約など、その人の生活全般をサポートするものです。